大臣とヘケート

リボンの騎士のサントラを聴きながら、台本を読んで思ったこと。
ネタバレが含まれるので、続きを読むってことで。




「大臣の願い〜魔女」を聴きながらふと思ったことがあります。
大臣は自分の息子を王にするために、サファイアを殺そうとしたが、失敗に終わり、逆に王が死んでしまいサファイアが王になってしまうという結末になってしまう。このことに後悔の念を抱くのだが、それは王を殺してしまったことではなく、息子が王に就けなかった事だけであった。人一人を殺しても、そのことを後悔しないで、自分のことしか頭にないという情けない人物である。そして、さらに犯した罪の上に罪を重ねようと思うのだ。そこに魔女ヘケートが現れる。ヘケートは王妃にある薬を飲ませろという。その薬とは秘密を打ち明けてしまうというふしぎな薬であった。そのときに歌う歌詞がこれである。
♪知りたかった秘密 知られたくなかった秘密
 ありとあらゆる秘密は明らかになり
 我らの願いは叶えられる
 その時を待て!
僕はこの歌を聴いているときは、サファイアが女である事がばれることだけを意味していると思っていたが、実はそれだけではないことに気付いた。それは大臣の陰謀と殺人罪も含むのだ。
♪知られたくなかった秘密
は王妃の気持ちを指しているだけではなく、大臣自身の気持ちも指しているのではないだろうか。そして、
♪ありとあらゆる秘密は明らかになり
サファイアが女であることだけではなく、大臣が剣に毒を塗ったことと王妃とサファイアをピエールに殺させようという計画が、明らかになることを意味しているのであろう。
大臣はサファイアを2度殺そうとして、2度とも失敗に終わっている。しかし、偶然にもサファイアは死んでくれたのだ。が、しかし、死んだはずのサファイアがよみがえってしまうわけだ。そこで初めて、大臣は自分が犯した罪に気付いたわけだ。自分の思い通りには行かないことを暗示しているのかもしれない。
以上が「大臣の願い〜魔女」を聴きながら思ったことです。